風が吹いているのなら

haretanのブログ

君はもうTravisJapanだった

「風立ちぬ」さんへ 私より

f:id:haretan:20150404173835j:plain花の名前をひとつ忘れてあなたを抱くのです
春風/くるり

風立ちぬさま
私はあなたが好きです。なぜかと考えます。私の中での答えはあなたが見せてくれる世界がきっと本当だと思うからです。少女は女になり、少年は少年のまま夢を見る。気づいたときにもう女は少年の届かないところへ。そうやってこの世界にはせつないドラマがいくつも生まれるのだと信じております。「東京ラブストーリー」「最高の離婚」とてもそれを表してくれていて私の大好きな作品です。でも不思議なのです。風立ちぬさまもその他の作品も書いてくれたのはその少年とも言える男性の彼らたち。不思議で仕方がありません。私は勘違いをしているのでしょうか?早すぎる女の成長に幾人の恋人たちがすれちがったのでしょう。少年の遅すぎる成長に幾人の少女が胸にひめた想いを伝えられずにいるのでしょう。あなたの中で二郎さんは病気の菜穂子さんの前でどうしてもタバコを吸ってしまいました。あのシーンが忘れられないのです。ああ少年は、いつか泣く日が来る。ええ、きっと。そうでないと女が悲しいと思いませんか?それでもきっと女は少年の夢に夢を抱きいつか母となり、消えていくのでしょうか。大きな幸せをたくさんかかえて。そして、女は少年を自ら生むかもしれない。愛しい愛しい赤ん坊もやがては少年であり続けまた旅に出るのですよね。少年が男になるときを教えて下さい。プロポーズを胸に抱いた少年はもう男と言えるのでしょうか。私にはわかりません。花の名前をひとつ覚え、そしてまたひとつ忘れて女を抱くのもまたきっと少年であるのではないでしょうか?私にはきっとわかりません、生めない男がいったい何者なのか。わたくしごとですが、いつからかずっと暖かい家庭をもつことを夢見ています。お風呂場から大好きな二人が数を数える声が聞こえてくるような。ですが悲しいことに、一番願うものはするりと私の手を通りすぎていくような気がしてなりません。少年に知って欲しいのです、あなたが少年であることを。いつまでもきっと少年であることを。男になった少年はみな、結婚を選択していくようにも見えます。もしかしたらこの世界にも男がいるのでしょう。私は出会えるでしょうか、私はどちらに出会いたいのでしょうか。話がずいぶんとあちらこちらへと、とんでしまいました。ごめんなさい。少年への憧れがつきないのです。だったら私も少女でありつづけたいと。願うことは無謀でしょうか?暖かい家庭がするりと通りすぎていくような、とても見えない明日が果てしなく続き終わりがくることを知っていながらも今を精一杯の足で一歩づつゆくしかないのです。私は「男はバカだから」という言葉が好きではありません。そんな言葉で行き場のない少女の想いを片付けないでと怒ってしまいそうです。本当に大バカなのに。